薬師堂キャンパス2年生の総合学習の時間に、築館にある通大寺の住職である金田諦應さんから「移動傾聴喫茶」である、Cafe de Monk(カフェ・デ・モンク)について特別講演をして頂きました。
金田住職はこれまで宮城県を中心に被災地を巡り、避難所や仮設住宅などにおいて 130 回以上「移動傾聴喫茶」を開催されています。「移動傾聴喫茶」ではお坊さんたちが軽トラックに喫茶店の道具一式を詰め込んで、おいしいコーヒーを無料で提供しながら、被災者の話を聴くなごみの空間を提供しています。その前代未聞のプロジェクトの発起人となったのが金田住職でした。
カフェの入り口には以下の看板があるそうです
“Café de Monk” はお坊さんが運営する喫茶店です。 Monk は英語でお坊さんのこと。 もとの平穏な日常に戻るには長い時間がかかると思います。 「文句」の一つも言いながら、ちょっと一息つきませんか? お坊さんもあなたの「文句」を聴きながら、一緒に「悶苦」します。
金田住職は震災から四十九日にあたる4月28日に、犠牲になった方々への鎮魂をこめて、南三陸町へ合同行脚したことや、傾聴することで知った命を紡ぐさまざまなエピソードについて教えて頂きました。
さらに、生徒たちに「被災した人々の心を聴くことが大切。ひたすら人々の話に耳を傾け、一緒に物語を紡いでいく」そのことが大切だと繰り返し伝えていただきました。
そして最後に、「傾聴というものは人と人との壁をそぎ落としていって、向き合うこと。生きるということは、どこかで必ずつながっている。」のだと結ばれました。
震災から、間もなく4年が経過しようとしています。 参加した生徒、教職員にとっても金田住職からの講演は「傾聴すること」「命を紡ぐこと」の大切さを改めて認識できる機会となりました。